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専業投資家を目指した人達のその後


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「誰でも簡単に”億れる”」と勘違いした時代

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http://kabushiki-blog.com/image/bnf-tokudane080123.jpgより引用

 

誰でも投資家になれると錯覚した時代

2000年ごろから日本でもインターネットによる投資が可能になり、個人投資家が急増しました。

それまで個人投資家は富裕層の資産家だけだったのだが、本当に一般の個人が投資を始めました。

タイミングよく小泉首相が登場して株価はグングン上昇し、投資ブームが起きました。


この頃BNFやCISといった自分の貯金を元手に100億円以上に増やすカリスマ投資家も登場しました。

マスコミは「誰でもBNF」に成れると煽りまくり、働いて稼ぐなんて古いと言われました。

「そうだ俺も会社を辞めて投資家になろう」という人が続出し、多くの専業投資家が誕生しました。


専業投資家ってのは自分で名乗ればそう宣言できるわけだが、「無職」となんら違いがありません。

投資で利益が出て生活費を賄えるのが投資家だが、儲けが出なければ無職に過ぎません。

一般的に投資や相場で勝っているのは5%ほどで、生涯通算でプラスとなると1%も居ないと言われています。


純金積み立てのような積み立て投資なら多くの人はプラスでしょうが、それで生活費は捻出できません。

積み立て投資はリスクがゼロに近い代わりに利益もゼロに近いので、普通にやったら年利3%という所です。

もっと投機的に大儲けを狙って積極売買するとなると、実際の話勝つのは1%も居ないと思います。

 

投資では勝者の何十倍もの敗者が居る

というのは勝者の利益は当然ながら敗者の損失から出ているし、業者の利益も天引きされているからです。

貴方が利用する業者の年間売り上げ(利益に相当)を顧客数で割ったら、1人数万円以上は客に損をさせないと事業が成立しません。

証券会社にしてもFX業者にしても、顧客全員が最低年間数万円損をしないと、会社が倒産するのです。


もちろん顧客はそれだけの手数料を最初から引かれているし、その上で客同士が勝負して金を奪い合うのです。

BNFやCISは100億円以上稼いだそうですが、この2人だけで数万人が1人100万円ずつ負けた計算になります。

一人の勝者によってその数十倍の敗者が生まれるのが投資で、世界的な投資家ともなると、今までどれだけの人を破産させたか分かりません。


投資起業家を目指す人は最初に少し勝って自信が付いた人で、これならやっていけると考えて仕事を辞めます。

投資はデータを集めたり分析するのに無限に時間を取られ、やり始めるときりがなくなるからです。

仕事をしていても「この時間に投資をすれば何倍も稼げる」と思うと、真剣にやる気も失せるでしょう。


あらゆる投資は初心者ほど有利にできていますが、この仕組みは簡単で「やればやるほど損をする」からです。

ベテランは過去に負けたマイナスを永遠に取り戻せないので一生負けっぱなし、対して初心者はゼロから始めるのでプラスになりやすい。

これが初心者の幸運の正体で、サイコロを転がすのと同じく、最初は2分の1の確率で勝てるでしょう。

 

投資起業家の末路

だが「手数料」という小さなコストがどんどん幸運を奪っていき、最終的には理論値通り、手数料分だけマイナスになります。

そして実力に応じて、大きく勝つ人が出る分、負けた人がそれを払う事になります。

初心者は必ず最初に少し勝つので、良い時の記憶で「自分には才能がある」と思い込みます。


だが実力どおりに負け始めると、必ず手を付けてはいけない生活費や貯金に手を付け、それも無くなると借金します。

リーマンショックのある晩、株価や為替が暴落した日のネット掲示板は「何百万円負けた」という書き込みで埋め尽くされていました。

「借金して全財産失った」など皆同じ事ばかり書き込むので飽きてしまい、何も感じなくなってしまいました。


会社の金を使い込んだとか、サラ金から数百万借金したとか、娘の進学費用を使い込んだ人などを覚えています。

例外なく「しにたい」と書き込んでいたので、そのうちのかなりの人は実際にそうしたのでしょう。

「5000万円負けたがどうしたらいい?」という人も居て、先物取引でレバレッジを効かせれば、損失はそのくらいに膨らみます。


2011年の地震のとき、日経225のオプションで、元手30万円で1億6000万円もの追証になった人が話題になりました。

「15万円を1億円に増やした」とかの自慢をする人が居ますが、逆に言えば15万円の元手を1億円の借金に代えるのも可能です。

そして投資はほぼ例外なく、負け始めたら全財産をうしなってこれ以上借金ができなくなるまで、突っ込んでしまうのです。


アマチュアでなく専業でやっていたらなおさら、負けて途中で撤退などできず、行き着くところまで行ってしまいます。

そして一生掛かっても返せない借金を抱えて初めて目が醒めるのです。

なお投資や賭けでつくった借金でも、裁判官が改心できると判断すれば、大抵は自己破産が認められます。