ミトランブログ mitra brog

マネー、ニュース、旅

長期米国債を買って儲けるという投資手法


スポンサー リンク


配当を再投資することでどんどん膨らんでいく

f:id:nonoty32a:20161221143158j:plain

http://www.hs-sec.co.jp/bond/contents/img/about_zero_graph.jpgより引用

 

米国債を買えば誰でも大儲けできる

投資で儲けることが出来るのは、どんな分野でも1割と言われているが「100%勝てる方法」が解説されていたので、内容を紹介してみる。

この手の100%勝つと豪語する人はまず「100%負けている」のが常識ですが、なるほどと納得する部分と、納得できない部分があった。

方法としては米国債を買って保有し続けると30年後に10倍になるというもので、長期投資での複利効果のことを言っている。


本のタイトルはずばり『米国債を買え!』というもので著者は外資系証券ディーラーだったらしい人で、外資系らしいゴリ押しでぐいぐい攻めて来ます。

30年もの米国債金利を受け取らずに再投資する「ゼロクーポン債」を購入すると、年利3%ほどなので複利効果により30年間で20倍や30倍になります。

例として1980年頃に米国債1万ドル分を購入した人は30年後に23万ドルとなり、23倍なので円高の為替差損が生じても利益が出ている。


1980年頃には1ドル240円程度で、2010年代には1ドル100円程度なので日本円で9.5倍くらいに増え、仮に1ドル80円で計算しても7.5倍くらいに増えています。

日本の証券会社から米国債を買うと為替手数料とか管理費を引かれるのだが、それでも5倍から7倍には増えた筈でした。

1990年ごろのバブル崩壊や2009年頃のリーマンショックで多くの人は投資で失敗しましたが、米国債を買っていたら5倍か7倍に増えていたのです。


米国債が無効になるのはアメリカ政府がデフォルトした時ですが、考えてもしょうが無いような低い確率なので、無視してもいいと思います。

この間に日本の物価は上がるどころか下がってしまったので、デフレに強くインフレにも強く、最初から元本が保証されています。

国債は発行するときに償還時の価格が決まっているので、満期になったら政府がその値段で買い取ってくれます。

 

目からウロコだがおかしな点もある

ここまでは良いところで「うん納得した」となるのですが、残念な部分もいくつか発見したので書いておきます。

著者は外資系で働いていたからか日本という国を憎んでいるようで、「日本はだめだ」「日本は破産する」という事がくどいほど頻繁に書かれています。

アメリカの借金は少なく日本の借金はGDPの2倍だと書かれていますが、間違っているので一応指摘しておきます。


アメリカ政府が公開しているのは「連邦政府国債」だけで、国債以外の借金と連邦政府以外の借金を公開していません。

他の借金としては州や市など自治体の借金や、日本で言う特殊法人の借金、民間に付け替えられている借金があります。

例えば道路公団の借金は「日本政府の借金」ですがアメリカでは道路を民間会社にしてしまい、「政府の借金ではない」と言い張っています。


日本政府が発表している約1050兆円のうち、本当に日本政府が発行している赤字国債は550兆円で、前述の政府外債務も含んでいるので、実際には500兆円以下に過ぎません。

するとアメリカの連邦債務がGDP比120%なのに対して日本政府の債務はGDP比90%程度に過ぎず、公平に見て日本の方が借金が多いというのは間違っています。

従って日本国債が危険だから米国債を買え!というのがそもそも間違いであり、米国債を買う必要が無くなります。


そもそも金利とは信用度に応じて金利が決まるので、金利が低いのは信用が高い証拠であり、日本政府の信用度は米政府よりかなり高いです。

そして著者自身が本の中で説明しているように、1980年に米国債を買ったら円建てで手数料を引いて7倍程度になっていました。

一方で1980年に日本国債を買っていたら、やっぱり7倍くらいになっていて、どっちを買っても結果はほぼ同じだったのです。


『日本国債米国債』どっちを買っても30年間の利益は同じだったわけで、それなら為替リスクや心配ごとがすくない日本国債が良さげです。

とは言え「国債を買って長期保有すれば、どんな投資より安定して大きなリターンを得られる」のは目の付け所として秀逸でした。

『証券会社が売りたがらない米国債を買え!』 林 敬一 (著) で、定価1200円だがアマゾンの中古本を送料混み600円くらいで買えました。