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投資のありがち失敗 都合のいい情報だけを集める


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投資に参加すると熱くなり、判断力がなくなる

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http://www.fx-in.net/basis11-01.gifより引用

 

ポジティブシンキングの罠

一時期流行ったポジティブシンキング(前向き思考)は何かを始めるとき役に立ちますが、ずっとその状態は続きません。

株にしろ他の投資にしろ、ポジションを立てる(投資をする)時は前向き思考な筈ですが、時間とともに冷酷な現実が襲ってきます。

投資をするのはその商品や投資への良い印象を持ったからで、どこかで高評価する情報を見たに違いありません。


例えば任天堂は今年「ポケモンGO」で注目され復活への期待感から株価が上昇し、新型ゲーム機発表でさらに上がると思われていました。

ところが実際に新型据え置きゲーム機が発表されると、「期待はずれ」だとして株価は下がってしまいました。

新ゲーム機「スイッチ」は据え置きなのに3DSのように持ち運べて、何が「期待はずれ」なのかさっぱり分かりませんがマスコミはそう言っています。


ひどい事に任天堂を推奨し「将来性が高い」「今のうちに買っておけ」と推奨したアナリストや経済マスコミは、手のひらを返して「だから言ったろう」みたいな事を言い始めます。

投資ではこんな事がしょっちゅうあり、マスコミや自分の予想通りにうまくいく事の方がまれです。

先日ネットで読んだ体験談では典型的なポジティブシンキングの失敗が書かれていました。


ブレグジット(イギリスのEU離脱)国民投票の前、サラリーマンAさんは、投資経験豊富な先輩Bさんから「絶対儲かる投資話がある」と持ちかけられました。

この始まり方からして絶望的な先行きが予感されますが、先輩Bさんは「イギリスがEU離脱する筈がないから絶対に否決される」と断言しました。

もし国民投票でEU離脱が多数なら、為替相場で円が買われ円高、ポンド安、ドル安になるのは為替をやった人なら想像がつきます。

 

危機のときは自分に都合が良い言葉しか聞こえない

なぜ円高になると言い切れるのかをざっくり説明すると、円は世界で最も過小評価されていて信用が高く、有事に皆が買うことに決まっているからです。

阪神大震災東日本大震災のときは「さすがに日本で大災害が起きたら外人も円を買わないだろう」と予想する人が多かったが、結果はどちらも70円台の超円高になりました。

9.11のときも円高だったし、リーマンショックでもチャイナショックでも円高、だから英EU離脱でも円高に決まっているのです。


2016年6月の国民投票前には、どう転ぶか分からないので為替相場は円高に推移していたが、もし否決されたら円安に戻るのも、これまた決まっているのです。

『有事の円』は危機が去ったら用なしなので、外人は円を売り払って円安になるでしょう。

円高のときにドルかポンドを買って、国民投票が否決されたら決済すれば、確実に儲けられるとB先輩はAくんに教え、Aくんはその通りにドル円を買ったそうです。


ところが4月に「パナマ文書」がネットに流出し5月にイギリスのキャメロン首相の親族の名前が見つかると、イギリスの世論は一気にEU離脱に傾きました。

パナマ文書は脱税が合法な国にお金を避難させた「脱税者名簿」のことでEUや日本や米中の富裕層の名前が大量に書かれていました。

イギリス国民は「金持ちだけが脱税して豊かな暮らしをしている」と激怒して、それはEUのせいだという事になりEU離脱国民投票を可決してしまいました。

 

負けると分かっていても止められない心理

AくんもB先輩も勿論この情報は知っていたが、一度ポジションを建てると誰でも「自分に都合が良い情報」しか聞こうとしなくなります。

「EU離脱が多数になるかも知れない」という情報は跳ねつけて「そんなのはこじ付けであり、英国民は賢明な選択をする」という情報だけを集めます。

本当にどんなに普段聡明で理性的な人でも、投資でポジションを建てると「ただの馬鹿」になり都合が良い情報しか受け付けなくなります。


さらに悪いことにAくんとB先輩は「安くなった時に買い増せば反転して大きな利益になる」とナンピンをしてしまいました。

あらゆる投資本の中でナンピンは最悪の投資方法と教えていて、2人とも知っている筈でしたが、もうそんな基本も忘れるほど興奮しまくっていました。

ナンピンは含み損を帳消しにするために買い増しをする行為で、最後は必ず耐え切れなくなって破産すると決まっています。


AくんとB先輩はともに強制決済になり、投資した資金の多くをうしなったが、幸運にも破産はせず平凡なサラリーマンを続けているようです。

アカギという漫画に「自分の生きしにを左右する金が目の前で動くんだから、途中で止められっこないんだよ」という台詞があったが、まさにその通りで途中で止められないのです。

もうすぐ自分は破滅する、きっとそうなるという予感を抱きながら、都合の良い情報だけを集めてナンピンを繰り返すのが、負けが込んできた人の心理状態です。