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余命と残り寿命の違い ガンの誤解しやすい数字


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映画やドラマでは白血病になるのはアイドルなんだけど、現実はそう美しくない

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http://www.tbs.co.jp/tbs-ch/item/d1198/thumbs/title-752.jpgより引用

 

余命は残り時間ではない

医学の専門用語は分かりにくい事が多く、医者のいう事も間違って伝わっている場合があります。

最近芸能人がガンになる事が多く、「余命何年の宣告を受けた」などと報道されています。

CMで「日本人の半数が一生の間にガンになります」という怖いのもありました。


ところでこの「余命何年の宣告」が医者と患者ではまったく違う意味で使われています。

医者は「その病気の平均的な生存年数」という意味で伝えますが、患者は「自分の残り寿命」だと受け止めています。

同じじゃないかコノヤロウと思いますが、この2つはまったく違います。


例えばガンではなく残りの毛髪の本数に置き換えてみると、毛髪の残り余命は「残り1000本」のように医者は言います。

すると患者は「あと1000本抜けたらツルツルになるんだ」と受け止めますが、そうではないのです。

適切な治療をして残り1000本の状態を維持できたら、何年経っても「毛髪は残り1000本」のまま止まっています。


増毛法とか食事療法とかIPS細胞とかで毛髪が増えたら、残り1000本が2000本や3000本に増える事もあります。

日本人のガンの5年後生存率は約70%で、30%がなくなっているのですが、では5年経ったら生存率は下がるかと言うと、そうは言い切れない。

5年後も治療効果によって最初の状態を維持できたら、5年後の残り余命も、5年前と同じなのです。

 

不治の病から治る病気に

ガンは昭和の時代には絶対に治らない病気と言われていて、ドラマの「赤いシリーズ」では山口百恵さんが人気でした。

ヒロインは必ずガンとか白血病になり、周囲は絶対に治らないと知りながら励ましたりします。

平成になるとガンになっても治癒したり、平均寿命まで生きる人が出て来て、社会の受け止め方も変わってきています。


そして現在は7割の人が5年後も生存していて、ガンになる人の多くが高齢者なのを考えると、高い数字だとも言えます。

時代が進むにつれてガンの生存率が上昇傾向にあるので、5年生きたら治療法の進歩で余命は伸びる可能性があります。

従ってガンになったら症状を進行させないことが重要で、同じ状態を維持できたら、何年たっても余命は同じです。


手術などで除去できる場合もあるし、転移して悪化していく場合もあり、転移すると余命は短くなります。

先日司会者の大橋巨泉さんがなくなりましたが、なくなった年齢は82歳で、既に男性の平均寿命をかなり上回っています。

すると確かに原因はガンなのだが、「ガンでなくなった」というよりは平均寿命より長生きしたというほうが適切です。


人はみんな最後にはなくなるので、80歳を過ぎたら自分ならむしろ普通に、苦しまずに最後を迎えたいと考えます。

ガンはステージゼロからステージ4まで段階があり、4はいわゆる末期がんで、ドラマでは医者が沈痛な顔で家族に話す場面です。

手術ができるのは3までで、4は複数ヶ所に転移しているため、取り除く事ができないとされている。

 

生存率のマジック

医者は「5年後生存率」という言葉を良く使うが、聞いたほうはやはり余命と同じように違う意味で受け取ります。

0-1の初期段階では90%程度の生存率ですが、健康な人と比べて97%以上の生存率で、事実上ほとんどが5年後には生きています。

というのはガンにならない人も、交通事故や他の病気でなくなるので、その差は非常に小さいです。


ステージ2-3では50%前後まで5年後生存率は下がりますが、5年後もステージ3で維持できれば、余命と同じでずっと変わりません。

ステージ4ではぐっと厳しくなり、5年後生存率は一桁になり、「持ってあと数年」と医者が言います。

だがステージ4でも、5年生きた後の生存率は5年前と同じなのです。

このように症状を進行させない事に成功すれば、ガンになっても余命や生存率は、伸びていく可能性があります。