ミトランブログ mitra brog

マネー、ニュース、旅

遺産相続は少ない方が揉める 犬神家の法則


スポンサー リンク


犬神家では弁護士が遺言状を読み上げたところ、遺産を独占するため相続人が次々に犠牲になった。

f:id:nonoty32a:20160824142839j:plain

http://www.kadokawa-pictures.jp/photo/inugamike1976/inugami1976.jpgより引用

 

犬神家の法則とは

「犬神家の一族」という映画やドラマ、小説が大ヒットしたのは20世紀の終わり頃だった。

太平洋戦争終了直後に、遺産相続をめぐって一族が争い、次々に相続資格者がなくなっていくという内容だった。

小説や映画ではこのように、莫大な遺産をめぐって争うのが定番だが、実際には遺産が少ない方が争いが起きる。


つまり遺産が多すぎて遺族が争うのではなく、少なすぎるので取り分で争う例が大半なのだという。

例えば犬神佐兵衛のように会社や土地、自宅その他を所有していたら、兄弟で分ける事もできる。

だが遺産が自宅だけしかなく、しかも借金の抵当に入っていたら、骨肉の争いになります。


そのうえ兄は父の生前に援助して貰っていたとか、弟は都会に出て親の世話をしなかったとか、争いの元は無限に発生する。

遺産が多ければ「弟は両親の面倒を見なかったので取り分を少し減らす」などで調整可能だが、少ないと調整困難です。

しかも、遺産が少ないので裁判に持ち込むと取り分が減り、家族間で延々と何十年でも争い続けます。


裁判費用や弁護士を雇う、数十万円とか100万円で赤字になるような遺産のほうが、揉めているのです。

遺産相続をする側からみると、小額の遺産を相続するのは、利点よりデメリットの方が目立つ。

例えば親がなくなって長男が葬儀を挙げてお金を払ったとすると、当然長男は葬儀費用よりかなり多い取り分を要求します。

 

生家の処分は特に揉める

ところが他の遺族には知った事ではないので、法律どおり分割するべきだと主張します。

親がなくなると親の預金や有価証券が凍結されてしまい、誰かが葬儀や寺に収める金、様々な支払いをする必要があります。

また相続税はなくなって10ヶ月以内に納付するよう定められているが、争っている最中なので納付できません。


親がなくなって土地と家だけが残ったら、誰かが相続税に現金を納付しなければならない。

だが遺産は土地と建物なので、売却しない限り現金化できず、誰かが自腹を切らないと差し押さえられるかも知れません。

犬神家では5人の息子と娘が遺産を争い、犬神佐兵衛は戸籍上は他人になっている自分の娘と、3人の息子の誰かが結婚すれば遺産全額を相続できる事になっていた。


誰とも結婚しなかった場合には、もう一人の妾の子だった息子が全額を相続する事になっていて、遺産を独占したかった一人の母親が事件を起こした。

怖いのは遺産が多すぎる場合よりも、少なすぎる場合の方が、遺族間の憎悪がより増幅される事で、金額に比例しないのです。

統計によると相続トラブルの7割は相続税が発生しない5千万以下で、5億円以上はトラブルの1%未満でした。


揉める原因の大半は不動産で、多くの場合遺産は居住する住居の不動産だけです。

妻と子供3人で別居していたとしたら、現状のまま3分割するのは不可能で、現金で買い取るのも無理でしょう。

現在住んでいる人は立ち退き、売却を迫られ、「生まれた時から住んでいるのに」と追い出し側を心の底から憎みます。


兄弟の誰かが土地と家を相続したら、相続できなかった兄弟はやはり憎しみを抱く事になります。