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経済対策28兆円 景気や相場への影響


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黒田総裁の金融緩和は、就任以来効果ゼロ

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http://www.sankei.com/photo/images/news/151030/dly1510300010-p1.jpgより引用


中身のない風船の指摘も

2016年7月27日、安倍首相は合計28兆円の経済対策を発表したが、賛否は分かれています。

28兆円の大部分は政府系金融機関からの融資であり、民間支出が含まれていて、しかも複数年の計画を含めてしまっている。

例えばJR東海のリニア新幹線に政府が支出するらしいが、リニア計画全体を数字に盛り付けているようです。


28兆円のうち政府の財政支出は、今まで発表された分はたった3兆円に過ぎず、事実だとすると8倍にも風船を膨らませている。

分かりにくくしているのは財政投融資で、これはみなさんの「郵便貯金」や「金融公庫」から貸し出すもので国の資産ではない。

誰かが預金した金を勝手に口座から引っ張ってきて「経済対策だ」と威張られても、こっちは困るのである。


それに28兆円は融資金額ですらなく事業規模で、例えば融資金額3兆円で事業規模6兆円だったら、6兆円を「経済対策だ」と言っています。

「それ政府は1円も出してないから、経済対策じゃないだろ」という事です。

経済の原則では、政府が財政支出した分だけがGDPを上昇させ、景気を上昇させる効果があるとされている。


金融公庫から引っ張ってきた金は、元々市場に存在する金であり、GDPに貢献しないとされています。

例えばサザエさん宅で、カツオの預金口座から1万円下ろして、カツオに小遣いを与えたとします。

「お金が移動しただけで、カツオのお金は増えてないだろ」という事なんです。

 

日銀黒田総裁は「財務省の飼い犬」から抜け出せるか

7月29日には日銀の金融政策決定会合があるので、安倍首相は前日に発表し、日銀に圧力を掛けたと見られています。

日銀による国債直接買い取り、いわゆるヘリコプターマネーを黒田総裁は否定していて、国会で法改正しないとできません。

だが直接ではなく、例えば政府系金融機関が一旦国債を買い取れば、事実上は可能かも知れません。


日銀は毎年70兆円もの日本国債を市場から買い付けていて、既に日本国債の4割を保有しています。

さらに買い付けを増やすという見方が強まっていて、実質的に国債全額を日銀が買い取るかも知れません。

こうなると直接買い付けだろうと迂回買い付けだろうと、実質的にはヘリコプターマネーが可能になります。


安倍首相の発表を受けて日銀の黒田総裁が、新たな一手を出すのか出さないのかが、最大の焦点になっています。

黒田総裁は財務官僚出身であり、従って「財務省の飼い犬」でもあり、財務省に反抗するような政策を取らない。

例えば政府が赤字国債を発行して日銀が買い取り、公共事業を行うような事には反対する筈です。


日銀の政策が常識的な範囲に止まれば、安倍首相の28兆円はまったくの無駄に終わり、1ドルは100円を切って円高相場に突入するでしょう。

日銀が従来の穏やかな手法を続ければ、日本の消費はさらに悪化し、従って超円高、デフレ経済に逆戻りする。

日銀が実質的なヘリコプターマネーに踏み出すと、黒田総裁を後ろで操っている財務省と対立する事になる。


7月29日の金融政策決定会合、もしかしたら歴史の転換点として記憶される日になるかも知れません。